内容紹介
ひとことも言葉を交わしていない。それでもよかった。憧れるだけで十分だった。
希は特攻に行くことを決めた。
町の名家、成重の養子となり、跡取りの、一人息子である坊ちゃん、資紀の身代わりとして――。
幼いころ、希は危ないところを資紀に助けられた。
資紀が現れなかったら自分の命は五歳で終わっていたかもしれない。
命の恩人である坊ちゃんとお国のために死ねるなんて、自分はなんて幸せだろう。
希は海軍中尉になった坊ちゃんと、十三年ぶりに再会する。
しかし希のせつない想いとは裏腹に資紀の対応は冷たくて……。
昭和十九年、命を懸けた恋の物語。
希は特攻に行くことを決めた。
町の名家、成重の養子となり、跡取りの、一人息子である坊ちゃん、資紀の身代わりとして――。
幼いころ、希は危ないところを資紀に助けられた。
資紀が現れなかったら自分の命は五歳で終わっていたかもしれない。
命の恩人である坊ちゃんとお国のために死ねるなんて、自分はなんて幸せだろう。
希は海軍中尉になった坊ちゃんと、十三年ぶりに再会する。
しかし希のせつない想いとは裏腹に資紀の対応は冷たくて……。
昭和十九年、命を懸けた恋の物語。