内容紹介
すべてが過去だとしても、君が生きているなら、咎めたりなんかしないから。
好きな人がいた。たぶん、相手も同じくらい自分のことを好きな筈だった。
律は消えてしまった同級生を忘れられずにいる。笑顔を演じる優等生、葛水久弥。
綺麗な仮面を脱いで自分に見せてくれる、欲のある素顔が愛しかった。
平凡な律を必要としてくれている感じが嬉しかった。
手首を結んで、少しだけ身体も重ね合った。
けれど、久弥は高校2年生の夏、唐突にいなくなった。
あれから6年、同窓会の報せに彼の名前を見るまで、律の時間はとまってしまっていた。
再会を果たす律だけれど、久弥の気持ちがどこにあるのか、わからないままで――。
好きな人がいた。たぶん、相手も同じくらい自分のことを好きな筈だった。
律は消えてしまった同級生を忘れられずにいる。笑顔を演じる優等生、葛水久弥。
綺麗な仮面を脱いで自分に見せてくれる、欲のある素顔が愛しかった。
平凡な律を必要としてくれている感じが嬉しかった。
手首を結んで、少しだけ身体も重ね合った。
けれど、久弥は高校2年生の夏、唐突にいなくなった。
あれから6年、同窓会の報せに彼の名前を見るまで、律の時間はとまってしまっていた。
再会を果たす律だけれど、久弥の気持ちがどこにあるのか、わからないままで――。